OSアップデートによって発生するトラブルの対処法を記載します。


7月20日に記載した【実録トラブル】OS X 10.11.6 アップデートに失敗!? では、
自身のMacで10.11.6にアップデート時に発生した ある1つの事象 について記載しましたが、本稿では10.11.6に限らず一般的によくありがちな
【OSのアップデート時に何らかの問題が発生する場合】
にフォーカスした内容で考えられる対処法を記載致します。


OSアップデートのプロセスと発生する症状

OSアップデートのプロセス

Mac OSのアップデートの流れですが

  1. App Store からアップデートを開始
  2. 最新バージョンのダウンロード(AppStoreの画面内で進捗バー確認可能)
  3. 再起動
  4. 最新バージョンのインストール(リンゴマークに進捗バーの画面)
  5. 再起動
  6. 通常のデスクトップ画面表示

上記のプロセスを経由してOSが最新版にアップデートとなりますが、
この中の【どのプロセスでどのような問題が発生しているか】によって
行うトラブルシューティングは多種多様に変わります。

そこでまずは私が思うありがちなトラブルを、
Mac OSでのアップデートのプロセスに沿って下記に記載します。

OSアップデートのプロセスと発生するトラブルの例

  1. App Store からアップデートを開始
    1. App Store でアップデートボタンが押せない
  2. 最新バージョンのダウンロード
    1. ダウンロードが開始されない
    2. ダウンロードが途中から進まない(完了できない)
  3. 再起動
    1. 電源が落ちずフリーズ
    2. 再起動時にフリーズ
  4. 最新バージョンのインストール
    1. 黒画面(または白バック画面)でフリーズ
    2. リンゴマークと進捗バーの画面で途中から進まない
  5. 再起動
    1. 電源が落ちずフリーズ
    2. 再起動時にフリーズ
  6. 通常のデスクトップ画面表示〜それ以降
    1. 挙動が急に重たく(遅く)なる
    2. レインボーカーソルが頻繁に出る
    3. 特定のアプリが突然シャットダウン
    4. 特定のアプリが立ち上がらない
    5. Macが突然電源が落ちる。または再起動繰り返し
    6. それ以外のアップデート前にはなかった不可思議な挙動諸々..etc

他にも挙げたらキリがない程【どのプロセスでどのような問題が発生しているか】は多種多様なので、ざっと思いつく『こんなのが代表的な症状かな?』と思うもののみ抜粋して記載してみました。

 

対処の前に

OSのバグ!?

まず最初にお伝えしたいのは、OSアップデート時のトラブルで真っ先に思うであろう
【OSに重大なバグがあるんじゃないか!?】
多分この可能性は【最も低い】と私は考えてます。

たしかに最近だと

上記のようないわゆる【バグ】で不具合が出る事も考えられますが
なぜその可能性を【最も低い】と思うかですが、
単純に【OSに重大なバグがあればニュースになるので1〜2日もすればすぐに判る】
というのがその理由です。(小規模や公にならない程度のバグはごく僅かにあるとは思いますが)

実際上記の【バグ】の際は、ニュースサイト・その他情報サイトなどでリリース当日か翌日くらいに様々目にしました。
(それでも不安であればAppleのサポートセンターに確認するのもよいと思います)
なのでそのような【バグ】情報がなければその可能性は除外して考え対処する方が解決の近道だと私自身は考えてます。
(もしバグであればTime Machine復元か初期化か修正パッチ待ちなので遠回りになりますし..w)

ちなみに私がそのような情報を得るのは先に記載した

  • ニュースサイト・その他大手の情報サイト
  • Appleの公式サポート記事

これだけです。
ちなみに 『Apple サポートコミュニティ』
ここの情報はほとんど見てません。

理由はいわゆるユーザー同士のディスカッションページなのでApple公式情報ではないのと、自身に時々起こるどのトラブルに対しても、結局のところ行う対処法は各トラブル毎に常にわずか数種類に集約されるからです。
(症状と発生した経緯。大まかな不具合箇所を切り分けして特定すれば、対処法は大概数パターンになります

 

アップデートが完了できない際の対処法

今回はある事象に対してのトラブルシューティングではなく、一般的によくありがちな
【OSのアップデート時に何らかの問題が発生する場合】
全般に対しての対処法として考えれるものを列記致します。

対処法の代表的な例

起動系

アップデートが開始しない。または途中でフリーズ系

  • 別のWi-Fiやテザリング回線を使って実施(アップデートが開始しない・途中で進捗が止まる)
  • セキュリティソフト・ファイアウォールが入っている場合は停止
  • セーフブート(shiftキー押しながら起動し挙動確認。最後に再起動)
  • 別アカウントを作成しAppStore経由で実施(システム環境設定>ユーザーとグループから作成)
  • ダウンロードページから該当OSバージョンのアップデート実施
  • OS上書きインストール(command + R起動、または command + R + option起動から)
  • OS消去インストール(初期化)

出来る対処法は他にもありますが、【ざっくりした事象に対しざっくりした対処法】
みたいでなんですが挙げてみました(^_^;

 

アップデートが完了以降に発生する際の対処法

アップデートが完了後に発生するトラブルは、それ以前に発生するトラブルより多種多様で原因もより複雑です。

【OSアップデートのプロセスと発生するトラブルの例】に記載した

6.通常のデスクトップ画面表示〜それ以降

  1. 挙動が急に重たく(遅く)なる
  2. レインボーカーソルが頻繁に出る
  3. 特定のアプリが突然シャットダウン
  4. 特定のアプリが立ち上がらない
  5. Macが突然電源が落ちる。または再起動繰り返し
  6. それ以外のアップデート前にはなかった不可思議な挙動諸々..etc

上記のようなトラブルですが、このようなトラブルの場合は

  • 最初に別アカウントで発生するか確認
    (発生しない場合は別アカウントにデータ引っ越しも1つの方法です)
  • command + R起動のOSXユーティリティ画面で発生するか確認
    (発生する場合は本体故障の可能性または初期化)
  • セーフブートで改善するか確認(shiftキー押しながら起動し挙動確認。最後に再起動)
  • OS上書きインストール(別アカウントでも発生、またはOS標準アプリの不具合の場合)
  • 特定の他社系アプリ系であれば削除再インストールAppCleaner等で削除)
  • プラグインの停止または削除で改善するか確認
  • セキュリティソフトが入っている場合は停止または削除で改善するか確認
  • Time Machineバックアップからトラブル発生前に丸ごと復元
  • OS消去インストール(初期化)

症状や発生経緯や現在の状況まで明確に特定できる事象に対して行う対処法は、各トラブルごとに常に数種類ですが、上記は特定の事象ではなく
【OSのアップデート時に何らかの問題が発生する場合】
という抽象的な話なので他にも可能なトラブルシューティングはたくさんありますが、代表的な例をいくつか抜粋して記載しました。

年に何度もあるアップデートなので10.11.6アップデートに限定せず、それ以降のアップデート時で不測の事態が発生した際にも、何かのお役に立てばと【かなり抽象的な対処法】となりますが記載致しました。

ちなみに知識やスキルを問わず出来る万能のトラブルシューティングですが
【Time Machineバックアップからトラブル発生前に丸ごと復元】
これに尽きますね (^_^; Time Machineバックアップ大事ですw。
そして最新のOSが機能や特にセキュリティ面で最も優れたOSであるので
Time Machineを取った上で積極的にバージョンアップする事を私自身はお勧めしたいと考えてます。

 

最後に、
アップデート完了以降を境に急に不具合が発生した場合。
アップデートの作業や最新版OSは【トリガー(引き金)】にはなっていますが
【真の根本的な原因はアップデート前のMac内に既に存在】していて
(ライブラリファイル内etc..)
その原因は【無意識的にユーザーが自身の操作によって作り出している】事が多いです。

この辺を書き出すと収拾がつかなくなるので次回のOSアップデートくらいを目標に何らかの形で記載したいと思います。
(10.11.6って末尾.5以上になったの Snow Leopard 以来ですね。次回は macOS Sierra 10.12 でしょうか..)

参照記事

 

2016/10/16 追記

本稿で使う参照リンク先