データを間違って消した際の復元方法を記載します。

  • 主な検証環境
    • OS X El Capitan 10.11.6

事前確認

データ復元ソフトを使った復元方法

経緯は様々ですが結果大切なデータを消してしまう所謂『データロス』に対し、Macを初期化した際はTime Machineバックアップがあればすべてのデータを戻すことが可能ですが、Time Machineを取っておらずMac内を消去した場合や、外付けHDD・USBメモリ・SDカード内を消去してしまった場合はデータ復旧業者に復元を依頼すると状況次第ですが5〜10万円くらい掛かることもごく普通にあります。

最近ではiCloud・Drop Box・Google Drive・One Driveなど様々なクラウドサービスを使って大切なデータを保存している方も多いと思いますがそれらを利用せず・または保存していない場合はユーザー自身で出来る最終手段として、消してしまったデバイスやストレージから『データ復元ソフト』を利用してデータを復元することになります。

 

検証環境

本稿では micro SDカード をディスクユーティリティでフォーマットし、そこから『データ復旧ソフト』を使って中の写真データを復元します。

  • 復元するストレージ:micro SDカード 16GB (USB変換アダプタ使用)
    ※数年来デジカメ・Mac・PC・Androidで使用しているものです。
    FullSizeRender

  • 本稿ではmicro SDカードですが、USBメモリ・外付けHDDも基本的には同じ作業となります。
  • Mac自体を消した際は『外付けHDDにOSをインストール』し、その外部OSからデータ復旧ソフトを使い Mac内蔵HDD(=Macintosh HD)をスキャンします。

 

はじめる前に

▼ 検証の為micro SDカードをディスクユーティリティを使ってフォーマットします。
スクリーンショット 2016-08-15 21.02.10 スクリーンショット 2016-08-15 21.02.52 スクリーンショット 2016-08-15 21.03.22

  • これでユーザー自身で間違って消した場合や、MS-DOSフォーマットのHDDにTime Machineをしてしまい中のデータが消えた状況と同じになりました。
  • 検証に使うmicro SDカードは過去に何度もデジカメ・Mac/PC・Androidでフォーマットしているものです。
  • 本稿ではこのフォーマットしたmicro SDカードからのデータ復元を行います。

 

設定方法

①『EaseUS Data Recovery Wizard for Mac』のページに入り、無料体験版をMacにインストールします

※ ページはこちらから⬇︎
http://jp.easeus.com/mac-data-recovery-software/mac-drw-pro.html

▼ 以下の順で行います。
スクリーンショット 2016-08-15 21.07.45 スクリーンショット 2016-08-15 21.08.18 スクリーンショット 2016-08-15 21.08.31 スクリーンショット 2016-08-15 21.08.52

② アプリケーションフォルダ内にある『EaseUS Data Recovery Wizard for Mac』のアイコンをダブルクリックし『開く』を選択します。

スクリーンショット 2016-08-15 21.09.15

③最前面に出るウインドウはこの時点ではひとまず消しておきます。

※ 無料体験版でスキャンをし、結果データが発見できた場合は有料版で復元します。
※ 無料体験版では累積2GBまでのデータの復元は可能です。

スクリーンショット 2016-08-15 21.10.03

④ リカバリー(復元)したいファイルの種類を選択し『続ける』を押します。

スクリーンショット 2016-08-15 21.10.12

⑤ データがあったストレージを適宜選択し『スキャン』を押します。

※ このスキャンは『クイックスキャン』なので短時間で完了します。
スクリーンショット 2016-08-15 21.10.48 スクリーンショット 2016-08-15 21.11.12

『ディープスキャン』を選択し完了まで待ちます。

スクリーンショット 2016-08-15 21.12.34 スクリーンショット 2016-08-15 21.13.20 スクリーンショット 2016-08-15 21.56.44

以下はディープスキャンで検出されたデータの内訳になります。

▼ パス別表示
スクリーンショット 2016-08-16 0.04.47

▼ 種類別表示
スクリーンショット 2016-08-16 0.04.54

▼ 時間別表示
スクリーンショット 2016-08-16 0.05.00

microSD購入時(2012年以降)の写真・音楽・書類データ以外にも、元は不可視ファイルだったものなど様々なファイルがありました。

⑦ 今回は以下の写真を復元します。

スクリーンショット 2016-08-16 0.15.04

備考

  1. サムネイル表示が可能なので探しやすくなってます。
    スクリーンショット 2016-08-16 0.56.10
  2. スキャン結果を丸ごと読み出しが可能なので、一度ディープスキャンをすれば以後何度も簡単にスキャン結果を見て後日データ復元を行う事も可能です。
    スクリーンショット 2016-08-16 0.47.22 スクリーンショット 2016-08-16 0.47.32 スクリーンショット 2016-08-16 0.47.38 スクリーンショット 2016-08-16 0.48.08

⑧ 復元するデータを選択し『リカバリー』を押します。

スクリーンショット 2016-08-16 0.59.00

  • 本稿では1つのファイルを選択しましたが複数選択も可能です。
  • 復元したいデータが見つからない場合はひとまず『全部チェック』も可能です。

⑨ 復元するデータの保存場所を適宜選択し、最後に『保存』を押します。

※ 保存先の空き容量が充分に確保されているか確認してから行って下さい。
スクリーンショット 2016-08-16 0.59.09

⑩ データの復元(保存)の完了を待ちます。

※ 復元するデータの数やサイズで時間は変わります。
スクリーンショット 2016-08-16 0.59.17

⑪ 最後に復元したデータが正しく表示されるか確認します。

スクリーンショット 2016-08-16 1.00.10

基本的にはフォーマットしたファイルを復元している状態なので、スキャンで名前やサムネイルが表示されても実際にファイルが壊れていないか確認しましょう。

  • 写真 :プレビュー表示できるか
  • 音楽 :iTunes等で再生できるか
  • 書類等:元と同じように正しく表示され機能しているか

 

以上にて『データ復旧ソフトを使ったデータ復元』の完了となります。

 

あとがき

誤消去やデータクラッシュなどで思い出の写真・仕事や学業のデータなどのデータロスを想定して『データ復元ソフトでどれ位復元が可能か』検証すべく本稿記載致しました。

検証ではmicro SD購入時の2012年以降数え切れない程フォーマットを繰り返したにも係わらず様々なデータがスキャンされました。

かなり過酷にフォーマットをしている経緯を持つmicro SDカードなのでスキャン結果から復元を実施した結果、中には写真画像が一部欠けているものなど不完全な状態のファイルや、そもそもスキャンされないファイルもあるものの、消去してしまった状態から本稿記載のようにここまで復元できるファイルも多々あるので、データロスの際は『無料体験版でディープスキャン』をし、スキャン結果が希望を持てる内容であればまずは『無料体験版で戻せる範囲内で試験的にいくつか復元を実施』し、結果が良好であれば有償版で復元を実施する価値がデータ復元ソフトには充分にあると思います。

本稿で使う参照リンク先

EaseUS社 HP内

本blog内